食事中の腹痛

食事中に腹痛が起こるのは、胃や腸などの内臓の機能が低下していたり、炎症を起こしている場合に見られる症状です。食事中に痛みがあらわれる原因により対処法も異なり、中には病気が隠れている場合があるので、注意が必要になります。






食事中の腹痛が辛い・・考えられる3大原因と対処方法とは


1)なぜ痛みが?食事中に起こる腹痛の3大原因とは 

(1)胃腸の機能が低下している 

何らかの原因で胃腸の機能が低下し、食べ物の消化や腸の蠕動運動(腸が収縮・弛緩しながら便を運ぶ)がうまく行えない状態になっていると、食事中や食後に痛みがあらわれます。 

(2)胃腸が炎症している 

胃や腸が炎症を起こし、孔があいたりただれたりしていると、食事中や食後に痛みが発生します。 

(3)自律神経の乱れ 

過労やストレスが溜まり自律神経が乱れると、身体の様々な機能が低下してしまいます。その結果、胃腸の機能も低下してしまい、炎症を起こしたり消化や蠕動運動がうまく行なえなくなります。 

2)試せる処置はある?食事中の腹痛への4つの対処方法 

(1)消化の良い食事内容にする 

消化の良い食事内容にし、ゆっくり食べるようにします。刺激物や油もの・甘いものなどは避けてください。早食いは胃に負担がかかるので、焦らずしっかり咀嚼して食べるようにしましょう。 

(2)胃腸を休ませる 

無理に食事をとるのはやめて、食事回数を減らします。それにより胃腸への負担が軽減される場合があります。 

(3)休息する 

痛みがでたら安静にし、横になったり楽な姿勢をとりましょう。排泄したい場合は、すみやかにトイレへ行ってください。 

(4)医療機関を受診する 

「食べる」という行為は、人間の3大欲求のうちの1つで、大きな楽しみでもあります。「食べると痛い」という気持ちになること自体がストレスになるので、気になる場合は早めに胃腸科を受診しましょう。 

3)これって病気なの?病気かどうかのチェックと判断基準とは 

食事中のお腹の痛みが気になる場合や、次のような症状がある時は医療機関を受診しましょう。 

・痛みが酷い 

・常にお腹に痛みを感じる 

・食欲がない 

・胃もたれ・胸焼け・膨満感がある 

・吐き気や嘔吐がある 

・便の異常 

・倦怠感や発熱がある 

・貧血や体重減少がある

診察を受けている女性

4)症状が続く場合は病気の疑いが?考えられる種類の病気とは 

お腹の痛みが発生する原因が食事の摂取である場合は、胃腸に何らかの原因があると思われます。 

(1)上腹部の痛み 

胃・肝臓・膵臓・脾臓が集中する上腹部の痛みの原因は、それらの臓器が炎症・機能低下している可能性があります。肝臓や脾臓の場合は背中側に痛みが現れるケースが多く見られ、膵臓の場合は食後に痛みを感じるようになります。主に食事中に痛みがあらわれるのは、胃です。 

・胃炎

何らかの原因で胃が荒れている状態です。胃粘膜からの少量の出血などがみられ、胃もたれや胸焼け・胃痛などがあらわれます。神経性・急性・慢性などがあります。 

・胃潰瘍

胃の粘膜が傷つき、悪化すると「潰瘍」ができ、孔があいたりただれるようになります。胃酸の分泌異常が原因で、胃痛・食欲不振・胃もたれなどがあらわれます。「消化性潰瘍」とも言われます。 

・胃酸過多

食べたものを消化したり菌を死滅させる働きをする胃酸が、何らかの原因で過剰に分泌されてしまい、痛みや胸焼け・食欲不振などがあらわれます。 

・原因不明の胃痛

「機能性ディスペプシア」といい、異常がないのに胃痛や胃もたれなどを発症します。 

・胃アトニー

胃下垂が原因で胃の機能が低下することをいいます。胃痛や胃もたれなどがあらわれます。 

・胃癌

胃に癌ができる病気です。胃痛・胸焼け・胃もたれ・貧血・舌の異変など、様々な症状があります。 

・十二指腸潰瘍

胃液に含まれる塩酸・ペプシンなどにより十二指腸が炎症を起こす病気です。主に、胃酸の分泌が多い人に見られます。夜間や食後に痛みを発生することが多いですが、食事中に痛みがでる場合もあります。 

・十二指腸憩室

内壁の一部が外側へ、1~3cmほどの袋状になって突出する症状です。主に自覚症状はありませんが、腹痛や発熱があらわれる場合があります。

(2)中腹部・下腹部の痛み 

・過敏性腸症候群

腸に異常は認められないのに、腹痛や下痢・便秘を繰り返します。主に自律神経の乱れが原因と思われます。食事中に腹痛があらわれる症状の中では一番多く見られる疾患です。 

・大腸炎

細菌による感染や、抗生物質の使用により大腸が炎症を起こしている状態です。腹痛や発熱・下痢・嘔吐などがあらわれます。 

・虚血性大腸炎

加齢などで大腸の機能が低下し、血流が悪くなって閉塞します。腹痛や下血・発熱などを伴います。 

・大腸憩室炎

腸の粘膜の一部が、外側に袋状になって突出する症状です。便秘の人に多く見られ、腹痛や膨満感・下血などがあらわれます。 

・クローン病

腸に孔があき、腹痛や下痢の症状があらわれます。原因不明の難病に指定されています。 

・腸結核

結核菌が腸に侵入して感染し、炎症を起こして腫瘍や潰瘍などを作ります。腹痛・発熱・体重減少などがあらわれます。

薬の説明をしている医者

5)治まらない場合は専門家へ!病院で行われる可能性のある検査・治療方法 

お腹の痛みで受診する医療機関は、主に内科・胃腸科・消化器内科です。 

(1)検査方法 

問診・聴診・触診・尿検査・検便・血液検査等が行われます。場合によってはレントゲン検査が行われ、胃腸の状態を観察します。さらに詳しい検査が必要な場合は、カメラを挿入して観察する内視鏡検査が、予約を入れて後日に行われます。 

(2)治療方法 

炎症を抑える薬や鎮痛剤・整腸剤などが処方され、食事制限などを指導されます。病気が発覚した場合は、それに伴った治療が行われるので、専門病院を紹介されることもあります。 

6)生活習慣から改善を!食事中の腹痛への3つの予防習慣 

(1)規則正しい生活 

睡眠不足や過労等が重なると、自律神経が乱れて胃腸の機能が低下しやすくなります。機能が低下すると、炎症を起こしたり病気になる可能性が高くなります。適度なストレス発散や休息を取るなどして、体調を崩さないように気をつけましょう。 

(2)食事内容や早食いの改善 

早食いは胃に負担がかかります。また、脂っこいもの・甘いもの・刺激があるものなどを日頃から摂取していても、胃に負担がかかるようになります。ゆっくり咀嚼して食べ、消化の良い栄養バランスの取れた食事を摂取しましょう。 

(3)排便のリズムをつける 

便意を我慢してばかりいると次第に脳が便意を感じなくなり、慢性の便秘になってしまいます。それが蓄積されていくと酷い下痢になり、腹痛があらわれるようになります。これを繰り返すことで腸に負担がかかり炎症を起こす原因になるので、毎日排便するリズムを作るようにしましょう。






今回のまとめ 

1)なぜ痛みが?食事中に起こる腹痛の3大原因とは 

2)試せる処置はある?食事中の腹痛への4つの対処方法 

3)これって病気なの?病気かどうかのチェックと判断基準とは 

4)症状が続く場合は病気の疑いが?考えられる種類の病気とは 

5)治まらない場合は専門家へ!病院で行われる可能性のある検査・治療方法 

6)生活習慣から改善を!食事中の腹痛への3つの予防習慣