デスクで考え事をしている女医

お腹の痛みが酷いと冷や汗が出たり、最悪の場合は失神してしまうことがあります。なぜお腹が痛い症状と冷や汗はどう関係しているのでしょうか?冷や汗とお腹の痛みは関係があるのでしょうか?今回はお腹の痛みと冷や汗の関係性や、お腹の痛みの原因などをご紹介します。 






お腹が痛いし冷や汗が!試したい対処方法と原因とは?


1)お腹が痛い症状と冷や汗との関係とは? 

(1)交感神経の影響

「冷や汗が出る」という症状は、痛みが強すぎる場合や非常に苦しい状態の時にあらわれる症状です。 人には「自律神経」といって呼吸や脈拍・血液循環・体温などを支配する神経があり、その中にも「交感神経」「副交感神経」などがあります。 交感神経は、血圧や体温・心拍数を上昇させ、副交感神経はその逆の働きをします。

これらの神経の働きは、人の意識によって調整できるものではありません。緊張状態が交感神経、リラックス状態が副交感神経と考えてください。 さて、「お腹が痛い」と脳が感じると、まずは交感神経が優位になり、血管の収縮や血圧・心拍数が上昇します。

この時はすでに体温や心拍数が上昇しているので汗をかいています。これも一般的には「冷や汗」と表現できます。 通常ならばそこで排便を済ませれば脳や体はリラックスし、今度は副交感神経が優位になり、血圧や心拍数は元に戻ります。 しかし、何らかの原因で自律神経が敏感になっていると、交感神経と副交感神経の働きが乱れます。 

(2)迷走神経とは

「お腹が痛い」と感じた瞬間、交感神経が一気に優位になり、血圧や心拍数が上昇します。それを「迷走神経」という神経が感知して急激に副交感神経を働かせます。その結果、高かった血圧が急激に下がってしまい冷や汗が吹き出ます。めまいや吐き気を伴うことが多く、最悪の場合は失神する場合もあります。このメカニズムを「迷走神経反射」と言います。 

2)何が原因?お腹の痛みと冷や汗が同時に出るの4大原因とは 

迷走神経反射を起こしてしまう原因は「自律神経の乱れ」であり、自律神経を乱す原因はいくつかあります。 

(1)ストレス 

日頃から、または一定の期間にストレスを感じる体験や悩みなどを経験すると、自律神経に影響があらわれるようになります。 

(2)体質 

もともと虚弱体質で、乗り物酔いがある・枕が変わると眠れない・痩せ型・神経質といった体質の人は、自律神経を見出しやすい傾向にあります。 

(3)不摂生な生活 

睡眠不足や偏った食生活などが原因でも自律神経に影響を与えます。 

(4)ホルモンバランス 

内分泌ホルモン(甲状腺や女性ホルモンなど)の分泌異常も、自律神経に大きな影響を与えます。 

3)応急処置を試そう!症状への対処方法 

お腹の痛みと共にあらわれる冷や汗を、応急処置で止めることはできません。まずは、お腹の痛みの原因を明らかにすることが必要になります。下痢が続いている場合は下痢止めを服用する ・慢性の便秘の場合は整腸剤の服用や食生活の改善 ・内臓に疾患がある場合はすみやかに検査を受けて治療を行う、などのようにお腹の痛みがあらわれる原因を探り、その治療を行うことが大切です。 

4)症状が治まらない・・これって病気?病気かどうかの判断基準とは 

・頻繁にお腹が痛くなる 

・悪心や吐き気・嘔吐がある 

・お腹の痛みが激しい 

・血便が出る 

この他にも、今までになかった症状が現れるようになった場合は、速やかに医療機関を受診してください。 

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5)症状が続く場合は要注意!可能性のある病気とは 

(1)自律神経失調症 

何らかの理由で自律神経が乱れ、体内の機能が上手く働かない状態です。動悸・倦怠感・鬱症状・肩凝り・不眠・疲れやすい・手足の震えなど、様々な不定愁訴があらわれます。腸の環境が乱れると、下痢や便秘になったり、それを繰り返す過敏性腸症候群になり腹痛を伴います。 

(2)内臓の病気 

「お腹の痛み」と一口に言っても、お腹の真ん中・左右・上下・斜めといった様々な部位に分類されます。 主に腸が原因の病気でも、下痢・便秘・過敏性腸症候群・クローン病・大腸憩室症・大腸癌など多くの種類があり、子宮では筋腫や内膜症・卵巣腫瘍・増殖症・肉腫・癌などがあるといったように非常に多くの病気があります。 どのあたりがどのように痛むのかにより病気の種類が異なってくるので、きちんと検査を受けて診断を受けることが大切です。 

6)早期検査を!症状が続く場合に試したい検査・治療方法 

お腹が痛い時は、消化器内科・胃腸科などを受診します。 

(1)検査方法 

問診・聴診・触診・超音波検査などで、腹部内の状態を観察します。症状の程度によっては、胃や大腸の内視鏡検査や血液検査が行われます。 

(2)治療方法 

主に薬物治療が行われます。胃や腸内の環境を整える薬や、炎症を抑える薬が処方されます。病気が発見された場合は、それに見合った治療が行われます。自律神経失調の場合は、心療内科や精神科を受診します。安定剤の処方や自律訓練法の指導などが行われ、自律神経を整える治療が行われます。子宮付近の痛みの場合は婦人科を受診しましょう。 

7)生活習慣から予防を!腹痛と冷や汗の症状への3つの予防習慣 

お腹の痛みと共にあらわれる冷や汗を改善するには、お腹の痛みを改善する必要があります。 

(1)規則正しい生活 

ストレス・睡眠不足・不摂生な食生活などを改め、適度なストレス発散・充分な睡眠・バランスの取れた食事を摂取する必要があります。適度な運動や趣味を楽しみ、自律神経が乱れないようにしましょう。 

(2)腸内環境を整える 

慢性の下痢や便秘を繰り返す人は、自律神経はもとより腸の働きが弱っている可能性が高くなります。腸内環境が乱れると、ポリープや腫瘍・腸が伸びる・痔ができるなどの病気になり、これらも痛みの原因になる場合があります。腸内の環境を整えるために、薬の服用や栄養バランスの取れた食事を摂取しましょう。便秘の場合はお腹を反時計回りに優しくマッサージする・下痢の場合は刺激物や冷たいものの飲食を避けるなどで、スムーズな排便が行えるように自分でできる改善法を続けることが大切です。 

(3)体温を上げる 

体が冷えると内臓機能や自律神経に悪影響があらわれます。湯船に浸かる習慣をつける・適度な運動で血流をよくする・体が温まる食べ物を摂取するなどして、体温を上げると体調が整うと言われています。






今回のまとめ 

1)お腹が痛い症状と冷や汗との関係とは? 

2)何が原因?お腹の痛みと冷や汗が同時に出るの4大原因とは 

3)応急処置を試そう!症状への対処方法 

4)症状が治まらない・・これって病気?病気かどうかの判断基準とは 

5)症状が続く場合は要注意!可能性のある病気とは 

6)早期検査を!症状が続く場合に試したい検査・治療方法 

7)生活習慣から予防を!腹痛と冷や汗の症状への3つの予防習慣