ナースに問診を受ける女性の患者

「お腹が張る」という現象は誰にでも起こり、誰でも経験したことがあると思います。放っておくと疾患の恐れもあります。

今回はそんなお腹の張りについて原因や、考えれれる病気、自宅でできるツボ押しからマッサージ方法、食事のポイントまでお伝えします。






お腹の張りへ11の解消法!ツボや食事の効果


1)お腹の張りの5大原因

(1)腸内にガスが溜まる

お腹にガスが溜まるのは腸の働きが悪いことにより起こります。腸の働きが低下するのは、加齢による原因の場合もあります。

(2)ストレス

腸はとてもデリケートな器官で、ストレスなどの影響をもろに受けます。緊張してお腹が痛くなった、心配事や悩み事があってお腹が痛くなった、という経験をしたことがある人は多いと思います。

(3)便秘

便秘でお腹が張るという事は、誰でも経験のあると思います、これも腸の運動機能の低下が原因です。

ストレスや運動不足などで便秘になる事もあるので、ストレス解消や適度な運動をするようにしましょう。

(4)食べ過ぎ

暴飲暴食も、お腹が張る原因となります。常に必要以上の消化をしなければならない胃は、疲れてしまいます。

その結果、消化不良を起こしてお腹が張ってしまいます。

(5)内臓疾患

2)お腹の張りと便秘症状の見分け方

(1)一過性単純性

食生活やストレスなどの原因で一時的に発症します。長くても1週間程度しか続かないので、判断しやすいものです。

(2)弛緩性

大腸のぜん動運動が弱まることで生じるもので、体力の低下や虚弱体質、あるいは精神的な理由による無気力状態が原因で発症します。

これらは、便秘によるお腹の張りになります。また、妊娠した場合も便秘になりやすいです。しかしその際は、つわり等の症状も伴うこともあるので、見分ける判断材料になると思います。

3)お腹の張りへの解消法!2つのマッサージ法

お腹の張りを解消するにはまず、腸内に溜まったガスを抜くことが大切になります。ガス抜きは腸内環境の改善にも繋がります。

(1)大腸の曲がり角を押していく

①マッサージは、あおむけに寝て、ひざを曲げて行います

②大腸の曲がり角にガスはあるので、その角を時計回りに押していきます

③押す順番は、右側の骨盤の上、右側の肋骨の下、左側の肋骨の下 

④左側の骨盤の上、膀胱の上

※この5か所を5回ずつ押します。

(2)足をバタつかせて腸を刺激する

①うつぶせになり、膝を曲げます

②両足のかかとでお尻を軽くたたくように、足を交互にバタバタさせます

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4)お腹の張りへの解消法!5つのストレッチ

(1)便秘解消ストレッチ  

ポッコリお腹や、肌荒れの原因となる便秘を解消するストレッチです。

①両脚を肩幅に開いて立ったら、両手でウエストあたりをつかみます。鼻から息を吸って、お腹を凹ませます。そのままの状態で体を左右に倒します。

②左右が終わったら後屈も続いて行います。

※お腹の前屈をする筋肉を鍛える筋トレをするとより効果があります。

(2)猫背をなおすストレッチ

ぽっこりお腹の原因の1つ、猫背をなおすストレッチです。

①後ろ手に組んでお辞儀をするように前に体をおります。

②その姿勢を三秒間キープします。

③3回繰り返します。

(3)下腹ぽっこりを解消するストレッチ法

①うつ伏せで寝ます。

②腕を使って上半身を少しずつ起こしていきます。

③気持ち良いと感じるところで止めて5秒キープします。

④体を左。右それぞれひねって5秒キープ。

⑤ゆっくりと体を戻します。

※腰痛のある人はそり過ぎないように注意しましょう

(4)お腹をへこます30秒ストレッチ

お腹に力を入れて背筋を伸ばします。これだけでポッコリお腹を解消できます。オフィスワークの女子にもお勧めの簡単ストレッチです。

(5)ウエストの引き締め運動

①立った状態で姿勢を正します。

②息を吐きながらお腹を凹ませ、ヒップに力を込めていきます。

③この状態を15~30秒間維持します。

簡単な運動なので、いつでも、誰にも気付かれずに行えます。

5)お腹の張りへの解消法!4つのツボ押し

便秘に効果的なツボは、足や手などさまざまな部位に存在していますが、すぐに便秘解消の効果を感じたい方には、患部に近いお腹のツボをお勧めします。

お腹には、整腸効果のあるツボがいくつもあります。また、お腹のツボにはツボ押しとしての効果だけではなく、腸に刺激を与えるマッサージの直接的な効果もあります。

他の部位にあるツボよりも即効性が強いので、朝起きた直後やトイレの中でお腹のツボを押してみるのもよいでしょう。

(1)天枢(てんすう)

天枢は、おへそ付近に2か所あるツボです。おへそから指2~3本分外側に離れた部分です。内臓全般の働きを活性化させるツボとして知られており、便秘にも下痢にも解消にも効果があります。

人差し指、中指、薬指の3本の指を揃えて、左右のツボを同時に押しましょう。お腹が軽くへこむぐらいの強さで力を入れれば充分です。

(2)大巨(だいこ)

大巨は、おへそのそばに左右2か所あるツボです。おへそから指2~3本分外側に離れ、さらに指2~3本分下がった部分が、大巨です。

慢性的な便秘状態の人であれば、この部分がかなり硬くなっているので、見つけることはさほど難しくないでしょう。

2か所ありますが、こちらはまとめて押さずに1か所ずつ順番に押しても大丈夫です。硬くなっている場合はついつい強く押してしまいがちですが、押しすぎは禁物です。

その際は、両手の人差し指と中指を重ねてゆっくり押し揉むようにしましょう

(3)中脘(ちゅうかん)

中脘は、おへそとみぞおちを結ぶ縦線の、ちょうど中間のあたりに位置するツボです。

胃腸にトラブルがある場合に効果の出るツボで、便秘以外にも胃痛や胃もたれ、食欲不振などへの対策としても有効です。

両手の指を揃え、正面からまっすぐに刺激しましょう。

(4)気海(きかい)

気海は、下腹部に位置するツボで、おへそから指2本分下に下がった部分にあたります。

こちらも消化器系のトラブル全般に効果的なツボです。また、生殖機能とも深い関わりのあるツボで、女性であれば生理不順や生理痛、男性であればEDにも効果があるといわれてます。

正面からまっすぐに両手の指で押してみましょう。また、中脘と気海は一直線上にありますので、握り拳で軽く押しながらこするように上下させると、双方のツボに適度な刺激を与えることが可能です。

これらのツボへの刺激とともに「の」の字マッサージなどの便秘マッサージを組み合わせることで、腸への刺激はより大きなものとなります。

Patient hip hurts

6)お腹の張りへの解消法!6つの食事法

(1)食物繊維

食物繊維は野菜、果物、海藻類などに多く含まれていて、便の量を増やして排便を促し、腸内をきれいにしてくれる効果があります。

1日20~25グラムを摂取する必要がありますが、現代の食生活では約15グラムしか摂取することができないのが現状です。意識して食物繊維が含まれている物を食べるように心がけましょう。

食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。

・水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は、果物、海藻類、こんにゃくなどに多く含まれていて、便を柔らかくしたり、糖分の吸収を抑えるダイエット効果もあります。

・不溶性食物繊維

 不溶性食物繊維は、豆類、きのこ類などに多く含まれていて、腸内で膨らんで動きを活発にしてくれるので、便秘予防の効果があります。

(2)善玉菌

腸内には善玉菌と悪玉菌があり、腸の働きを良くするためには、善玉菌が多くないと腸内環境が整いません。

ヨーグルトや乳酸菌ドリンクなどで手軽に摂取できるので、食事やおやつに取り入れて毎日摂取しましょう。

(3)乳酸菌

乳酸菌は腸の中で乳酸や酢酸を作り出して、悪玉菌を排除する効果があります。

(4)ビフィズス菌

ビフィズス菌は生きたまま腸に届き、悪玉菌の働きを抑制する効果があります。

(5)水分

水分補給が少ないと、便は硬くなって便秘は悪化します。お酒の飲み過ぎや冷え性も水分不足の原因になるので注意しましょう。

朝起きたらコップ1杯の水を飲むと、腸が刺激されて便秘解消に繋がります。

(6)油分

油は腸の中で潤滑油のような働きをして、便の排出を手伝っています。ダイエットをしていると油っこい食べ物を敬遠しがちですが、適度に油や脂肪を摂るようにしましょう。

植物性油や牛乳がオススメです。

7)お腹の張りがひどく気になる場合の9つの検査

便秘に悩む人は1000万人を超えていますが、便秘治療を病院で受けている人は極めて少ないようです。

便秘治療を病院で受けたい方は消化器内科や胃腸科を受診するといいと思います。また、大きな病院が近くにある方は、便秘専門の便秘外来があるかを確認するといいでしょう。 

(1)触診

触診は腹部を表面から触る腹部触診と、肛門に指を入れ腸内を確かめる直腸指診があります。単純な方法ですが確実は結果が得られます。

(2)便潜血検査

便の一部を採取し便に血液が含まれているかを確認する検査です。主に大腸がんの判断に用いられいます。

(3)内視鏡検査

肛門から内視鏡を挿入し大腸内を直接的に確認する検査方法です。細かな部分も把握できるため小さなポリープの検出が可能です。 

(4)直腸鏡検査

肛門に直腸鏡を挿入し内部を直接見る検査です。下剤など事前準備が必要ないため負担が少ないメリットがあります。 

(5)S上結腸鏡検査

S上結腸鏡を肛門へ挿入し鏡で直腸内を直視する検査方法です。得られる情報が豊富なため非常に有効な検査方法といえます。

(6)X線造影

潤滑剤を塗布した管を肛門に入れバリウムを注入し撮影を行います。これを注腸X線検査造影検査といいます。

(7)CT・MRI

磁気や放射線を利用した画像検査法です。がんの検出、転移状況、骨髄内の病巣などの把握に効果を発揮します。

(8)PET

癌細胞の特性を利用した画像検査です。早期のがんも検出できるのが特徴の検査法です。

(9)血液検査

血液検査では悪性腫瘍が放つ特殊な物質の量を検出していきます。腫瘍マーカー検査とも呼ばれています。

Male medicine doctor hand holding stethoscope head

8)お腹の張りがひどく気になる場合の治療方法

病院で行われている便秘治療は便秘そのものを改善するというより、腸本来の機能を回復させる治療を施していきます。いわば腸のリハビリテーションです。

(1)バイオフィードバック療法

専用の器具を肛門へ入れ腹圧のかけ方や筋肉の使い方を理解するトレーニング方法です。必要な力加減が身につくため便秘の根本的な解消が見込めます。 

(2)高圧浣腸

肛門に入れたチューブからぬるま湯を注入し排便をうながす治療法です。習慣化すると自力での排便が困難になる危険性があります。 

(3)腸のリハビリ

病院での便秘治療は本来の働きを取り戻すことを目的とした腸のリハビリテーションを行っています。

(4)便秘の入院治療

便秘症状だけでなく摂食障害、下剤依存症、低カリウム血症、栄養失調などを併発している方に適した治療法です。

9)お腹の張りへの日常からできる予防ポイント

予防の基本は、規則正しい食事、便秘の予防、定期的な運動、ストレス解消を心がけることです。

(1)食事の摂り方

食べ過ぎ飲み過ぎは、一時的に胃の消化機能を低下させます。すると胃の中に食べた物が長く停滞し、胃部の膨満感やもたれ、むかつきなどの原因になります。

また、朝食を抜いたり、不規則な時間帯で食事をしたり、無理なダイエットをしたりすると便秘が起こりやすくなります。

食事の仕方にも注意が必要です。早食いをしたり、食事中におしゃべりしすぎたりすると、空気をたくさん飲み込んでしまいがちです。

飲み込んだ空気は消化菅のガスを増やし、腹部膨満の原因になります。また、よく噛んで食べないと消化が悪くなります。口を閉じてよく噛んで食べるよう心がけましょう。

1日3回の規則正しい時間に食事をすることを心がけ、暴飲暴食を避けましょう。

(2)食事の内容

米、芋類などのでんぷん質の食品、アクの強い野菜、炭酸飲料、消化が悪い繊維質の食品などは腸の中でガスを発生しやすく、膨満感の原因になります。

善玉菌を増やして悪玉菌を抑えるヨーグルトや、納豆などの発酵食品を積極的に摂る、食物繊維を多めに摂る、水分を多めに摂る、などを心がけ、食生活から改善していきましょう。

(3)適度な運動

運動不足や加齢によって腹筋が衰えてくると、腸のぜん動運も低下します。

腹筋運動やストレッチなどで腹筋を鍛えれば、腸のぜん動運動が活発になるといわれています。また、適度な全身運動で代謝を上げれば、腸内環境は整ってきます。

ウォーキング、水泳、ヨガなどの全身運動は、ストレス解消のためにも効果的です。ストレスがたまると自律神経が乱れ、腸のぜん動運動を低下させてしまいます。

(4)その他

タバコのニコチン、アルコールの多量摂取は、胃腸の粘膜によい影響を与えませんので、できれば禁煙をする。飲酒量を減らすなどの気を付けましょう。

また、長時間座りっぱなしの体勢も腹部膨満にはよくありません。ほかにも、長時間お腹を締め付ける下着や洋服の着用も腹部膨満につながるため、控えることをおすすめします。






今回のまとめ

1)お腹の張りの原因

2)お腹の張りと便秘症状の見分け方

3)お腹の張りへの解消法!2つのマッサージ法

4)お腹の張りへの解消法!5つのストレッチ

5)お腹の張りへの解消法!4つのツボ押し

6)お腹の張りへの解消法!6つの食事法

7)お腹の張りがひどく気になる場合の検査方法

8)お腹の張りがひどく気になる場合の治療方法

9)お腹の張りへの日常からできる予防ポイント