パソコンを確認しているドクター

健康な人は尿のことは気にしてないと思いますが、加齢や、何かのきっかけで尿が出にくくなってしまって不安に感じる方も少なくないでしょう。また尿が出にくいだけと簡単に考えていると重大な病気になってしまうこともあります。正しい知識を身に付けて病気の予防に役立てましょう。






女性で尿が出にくいのはなぜ?8大原因と病気のリスクとは


1)どんな症状が現れる?尿が出にくい場合の6つの種類と症状の違い

(1)おしっこの量が少ない

健康な成人の1日の尿量はだいたい1000ml~2000ml程度なのですが、何らかの原因で尿の排泄量が低下し1日に400ml以下しか出ないことを乏尿と言います。

(2)おしっこの回数が少ない

正常なおしっこの回数は一般的には、1日に日中7~8回、夜間0~1回くらいですが、1日のおしっこの回数が日中c1~2回と極端に少なくなります。問題なのは1回の尿量も1日の尿量も減少する場合での1日の尿量がすくなくなると、体の水分量が増え、足や顔にむくみ、ひどくなると呼吸困難になります。

(3)おしっこが出にくい・勢いが弱い

尿が出はじめるまでの時間がかかる。尿をしている時間が長いなどの症状を排尿障害といいます。膀胱に問題がある場合にはその他の症状として、頻尿、尿がもれそうな感じ、血尿、排尿時の痛みなどがあります。

(4)おしっこの出方がおかしい

おしっこをする時、普通は太い尿線で、尿が途中で途切れることなく短時間で出終わるのですが、排尿時にシャワーのように散らばって出たり、二股に分かれたりします。これらは尿線の異常で、排尿障害の1つです。

(5)下っ腹が痛い

下っ腹の痛みは放置していても自然に治る場合がありますが、診断が遅れると命に関わる危険な病気であることもあります。痛みとは別に発熱、血尿、頻尿、尿をするときの痛み、濁った尿などの尿路感染症の症状がないか確認しましょう。

(6)おしっこが近い・回数が多い

おしっこが近い、回数が多い症状を頻尿といいます。夜間頻尿という夜寝た後、排尿のたびに起きなければならず、日常生活に支障をきたします。夜間頻尿は加齢とともに増えます。

2)原因はなに?尿が出にくくなってしまう8大原因

(1)神経因性膀胱

排尿を司っている神経は、仙髄(せんずい)を中枢として膀胱を支配している末端神経と、仙髄より上位の神経系である脳と脊髄からなる中枢神経系の2系統に大きく分けられています。よって神経系のどこかが障害を受けると排尿障害を起こします。この状態を神経因性膀胱といいます。

(2)水分不足・脱水症状

単純に水分不足の場合もありますが、気温が高い時や運動している時に、水分を摂っているのに、汗が出てしまって水分が足りてなかったり、まったくトイレに行ってなかったりすると水分不足になったり、脱水症状になりやすくなります。めまいや手足のしびれなどが出てくることもあるので、注意しましょう。

(3)尿道が狭くなっている場合や圧迫されている場合

尿道が炎症や外側の器官の炎症による圧迫など、何らかの理由でふさがれている場合、尿が出なくなります。

(4)尿道結石

膀胱結石が尿道へ落ちることによって起きることが多い病気です。尿道に結石が詰まり、尿が出にくい、弱い、血尿などの症状がでます。激しい痛みを伴うこともあります。

(5)膀胱・尿道・前立腺の腫瘍

腫瘍の場所によっては、尿の排出を邪魔し、排尿がしにくくなる場合があります。自覚症状がほとんどないので、悪化すると、血や膿が尿に混ざることもあります。

(6)前立腺肥大症

尿の勢いが弱く、出にくくなる場合があります。また夜間頻尿、尿を我慢できなくなる、残尿感、などの症状もあります。男性特有の病気です。加齢とともに増え、高齢の半数以上が罹る病気です。

(7)子宮脱・膀胱脱

加齢と共に、子宮や膀胱が下がってきて、尿道を圧迫します。女性に見られます。手術が必要の場合もあります。

(8)腎不全

腎臓で尿が作られなくなった場合尿が出なくなるのは、相当病気が進んでいるか、まれでそれ以前に肝臓の機能低下などの自覚症状がみられることが多いです。

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3)試せる応急処置とは?症状への対処方法

(1)脱水症がある場合

水分補給を心がけましょう。

(2)尿管結石

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(3)ツボ押し

両膝を開いてしゃがみ、腰を正面に向けて、右手のこぶしで腰にあるツボ「陽関(腰椎4から5間)」をトントンと15回くらい早めに軽く叩いて興奮させます。これを2,3呼吸の間をおいて2,3回繰り返します。必ず右手で叩くこと、左手で行うと逆効果になります。

4)症状が続く場合は注意!考えられる5種類の病気とは

(1)前立腺肥大症

加齢と共に前立腺が肥大していく男性の病気です。50代以上の2割程度がなるといわれています。排尿が困難で尿道粘膜からの出血による血尿が出ることもあります。

(2)尿道結石

食生活の欧米化などが原因で、腎盂に出来たカルシウム結石が尿と共におりてくることでとてつもない激痛に襲われます。背中の下の方が痛かったり、腰痛、下腹部痛とともに嘔吐することもあります。ビールの過剰摂取も原因の1つです。

(3)尿道腫瘍

尿路に発生する腫瘍としては極めてまれなものです。尿路系の腫瘍では女性に多いです。排尿困難や膿のような分泌物が出る、腫瘍ができるなどの症状に性差はありませんが、女性は尿道出血が主な症状です。尿道カルンクラと呼ばれ閉経後の経妊婦に発生することが多い疾患です。

(4)陰茎がん

男性100万人に2人ほどの割合で発生する陰茎がんです。ヒトパローマウイルスや喫煙が主な誘発因子です。初期は湿疹と間違えることもあるようです。痛みが比較的でないので、排尿困難になってから気が付くことも多いです。

(5)真性包茎

排尿に関わる神経が様々な原因により機能しなくなり膀胱が正常に働かなくなった状態をいいます。症状も排尿困難、尿失禁など様々です。放置すると尿路感染症や肝機能低下を招きます。脳卒中やパーキンソン病、免疫疾患や糖尿病などの病気の場合と、外傷による脊髄損傷も椎間板ヘルニアで脊髄の中枢神経や末端神経が圧迫されることでも発症します。

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5)専門家で受診を!症状が気になった場合へ試したい検査・治療方法

(1)直腸診

肛門より指を入れ、前立腺を触診。大きさ、硬さ、表面の状態などを診る。

(2)尿検査

前立腺だけでなく、腎臓の働きや糖尿病、膀胱炎、がんなどの可能性を調べる費用はおおよそ2000円~3000円程度です。内科で診てもらえます。

(3)超音波検査(腹部エコー検査)

臓器をモニター画面上に映し出してみる。身体への負担が少ない検査、画面の映像から前立腺や膀胱の形、大きさ、さらに残尿量もわかります。

(4)血液検査

腎臓の機能や前立腺がんの有無、前立腺肥大症の程度などを知る。費用はおおよそ2000円~3000円です。内科で診てもらえます。

(5)尿流量測定(ウロフローメトリー)

センサーのついた装置に排尿し、排尿量やそれに要する時間などのデータを計測

・結石・・・体外で発生された「衝撃波」を体内の結石に集め、破砕された結石は尿と共に排出されます。

・尿道狭窄症・・・基本は手術療法になります。内視鏡で観察しながら狭窄部を尿道切開刀で切開する外傷性尿道狭窄では尿道を露出して切除してから再建する拡張術といってバルーンで狭窄部を拡張する場合もあります。

・神経因性膀胱神経性膀胱炎

原因に対する治療をおこないます。

・排尿障害・・・下腹部を圧迫したり、叩いたりして膀胱を刺激することで排尿を試みます。

6)生活習慣から改善を!尿が出にくい症状への予防習慣

(1)細菌の膀胱感染を防ぐ

トイレは我慢せずに水分は多めに摂るようにしましょう。また下半身を冷やさないように注意しましょう。

(2)アルカリ性食品で結石を防ぐ

尿路中の尿が酸性に傾くと結石ができやすくなります。鶏卵や牛肉などの動物性たんぱく質や塩分、ビタミンCの摂りすぎには注意しましょう。適度な水分を摂るように心がけましょう。尿中のカルシウム濃度を低下させるクエン酸を多く含む、酢や柑橘類がおすすめです。

(3)運動習慣をつける

ウォーキングなどの軽い運動を習慣づけて尿管結石が尿の通りに沈着しないようにしましょう。






まとめ

1)どんな症状が現れる?尿が出にくい場合の6つの種類と症状の違い

2)原因はなに?尿が出にくくなってしまう8大原因

3)試せる応急処置とは?症状への3つの対処方法

4)症状が続く場合は注意!考えられる5種類の病気とは

5)専門家で受診を!症状が気になった場合へ試したい検査・治療方法

6)生活習慣から改善を!尿が出にくい予防習慣