問診を行うドクター

お腹の痛みにも、部位によって症状や原因が異なります。内臓疾患が隠れている場合もあります。幾つかのポイントで早期発見して、判断をする必要があります。

今回は右腹の痛みの原因、考えられる病気、治療方法や予防のポイントをお伝えします。






右腹が痛い3大原因!考えられる病気の可能性


1)主な腹痛の種類とは

(1)内臓痛

内臓痛は、胃・腸・尿管・胆のうなどの『管腔臓器』が無理に伸びたり、強く縮んだりした際に起こる痛みで、きりきりとうずくまるような痛みが一定の時間をおいて繰り返し起こるのが特徴です。

内臓痛は吐き気や嘔吐、顔面蒼白、冷や汗などの症状を伴うこともあります。痛む場所は漠然としています。

(2)体性痛

体性痛は突き刺すように鋭く、内臓痛より強い痛みが30分以上続くのが特徴です。痛む場所ははっきりしています。また、炎症を起こしている場所を押すと強い痛みを感じます。

体を動かすことで痛みが増すことが多く特に、歩くと痛みがひびきます。また、体性痛は自然に治まらず、手術が必要になることが多いのが特徴です。

(3)関連痛

関連痛は炎症を起こしている部分の刺激があまりにも強いときに、隣接する神経線維を刺激することによって別の部位に起こる痛みです。腹部以外にも痛みを生じることがあり、放散痛と呼ばれています。

痛みの原因となる臓器によって、関連痛の場所がある程度決まっているのが特徴です。

2)右腹が痛い主な3つの原因

(1)ガスの圧迫

便秘を慢性的に患っていると腸内にガスが発生し腸を圧迫し痛みを伴います。

(2)内臓疾患

(3)筋肉痛や炎症

3)右腹が痛い症状が続く場合の考えられる病気

原因でもお伝えした通り、痛みの原因として内臓疾患が考えられる一つになります。右腹と言っても位置により考えらる病気も違ってきます。

(1)右上腹部

肝臓

A型急性肝炎、肝硬変、肝がん、アルコール性肝障害、うっ血肝、肝膿瘍、肝嚢胞(かんのうほう)

胆道

胆石症、胆道感染症、胆嚢がん・胆管がん

その他

胃・十二指腸、右腎臓、膵臓の病気など

(2)右側腹部

腎臓

腎梗塞、腎膿瘍、遊走腎(ゆうそうじん)、水腎症、腎がん、腎臓結石

その他

尿管の病気など

(3)右下腹部

大腸

虫垂炎、潰瘍性大腸炎、虚血性大腸炎、クローン病、大腸憩室症、大腸がん、過敏性腸症候群

尿管

尿管結石

女性

卵巣腫瘍、その他の女性性器の病気など

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4)右腹の痛みへの自宅で実践できる2つの対処法

(1)反時計回りにお腹をさする

お腹が痛くなると、無意識に手でお腹をさすりますね。この時、反時計回りに手を動かすと、痛みの軽減に繋がる効果が期待できます。

更に効果的にするには、大きな円を描くようにゆっくりと優しくさするよう心がけましょう!!ただし、これはあくまで腹痛を緩和させる効果になります。

(2)お腹を温める

冷えが原因で腹痛を起こしている場合は、血行を良くすることが効果的です。そのためには、ホットタオルをお腹にあてたり、カイロを使用し温めましょう。

カイロを使用するときは、低温やけどに注意してください。

5)右腹が痛い症状が続く場合に受診すべき医療機関

右腹の痛みが続く場合は、医療機関へ行き医師の診断を受けましょう。ただし、腹痛には色々な原因が考えられます。その原因により受診すべき医療機関も変わってきます。

(1)内科 ・・・ 全身の症状をみながら原因を診ます

(2)消化器内科 ・・・ 消化器の症状を中心に診ます

(3)外科 ・・・ 臓器を中心に診ます

(4)消化器外科 ・・・ 消化器を中心に診ます

(5)心療内科 ・・・ 精神的な面から症状を診ます

(6)その他 ・・・ 便秘や下痢を専門に診る病院

Male medicine doctor hand holding stethoscope head

6)右腹が痛い症状が続く場合の4つの検査方法

(1)潜血反応を見る

便はからだの状況を正しく伝えてくれます。検便をし、便に含まれる血液反応を検査します。

(2)肛門・直腸指診

肛門から直腸に指を入れて、直腸の内壁の状態を指で探る方法になります。これは、痔、ポリープ、肉腫、がんを調べるほか、男性なら前立腺、女性なら子宮の触診もできます。

(3)腹部レントゲン検査

腹部のレントゲンも、胸のレントゲンと同じ方法で腹部を撮影します。ただし、寝た姿勢と、立った姿勢の二枚を撮ります。

この検査では、ガスの分布状態や、ガスの量、便の位置を調べることができます。

(4)大腸造影検査

造影剤とは、バリウムのことで。このバリウムが腸管内に入ると、腸の形がレントゲンに映し出されます。

この検査は、胃の検査と同じように口からバリウムを飲む方法と、肛門から注入する方法とがあります。前者を経口的大腸造影、後者を注腸造影と呼びます。

7)右腹の痛みを日常からできる5つの予防ポイント

(1)便が出ないときは食べない

激しい痛みがない限りは、便秘薬などに頼らないようにしましょう。便がでないということは腸にゴミが詰まっている状態です。そんな状態のところに無理に押し込んではいけません。

(2)食生活の見直し

・朝昼晩3食しっかり摂りましょう。特に朝食を抜かないことが大切です。

・食物繊維や水分をしっかり摂りましょう。食物繊維は腸のぜん動運動を高める効果があります。穀物、イモ類、豆類、ひじき、寒天、果物がよいとされてます。

・腸内環境を整える食品を摂りましょう。乳酸菌を含むヨーグルトや納豆などの発酵食品、オリゴ糖は腸内環境を整える効果があります。

(3)適度な運動を取り入れる

運動不足は、便秘の大きな原因になります。運動をすることで腸の動きを活発にする効果があります。

・腹筋運動

腹筋が弱まると、腸の緊張が低下してぜん動運動も弱まります。腹筋運動は腹部の血行を促進して胃腸のはたらきを高め、自律神経にも作用する効果があります。

・全身運動

ウォーキング、水泳、ジョギング、ヨガなどの全身運動も、腹筋を鍛え、日本人に多い弛緩性便秘を改善する効果があります。

(4)トイレの習慣改善

・朝食後に必ずトイレに行く

朝食後は、胃・結腸反射が、もっとも出やすいタイミングです。朝食をしっかり食べた後にトイレに行く習慣をつけましょう。

・トイレを我慢しない

便意が起こっているのに排便を我慢することを繰り返していると、直腸における排便反射が弱くなり便意を感じにくくなってしまいます。

(5)ストレスを溜めない

胃、小腸、大腸などの消化管は自律神経にコントロールされているため、強いストレスを受けると、運動が弱くなり、胃酸や腸液の分泌も悪くなって、便秘になります。

 忙しすぎるとトイレの時間もとれない場合もあります。便秘の改善にはゆっくり休養をとり、ストレスを解消することも大切です。






今回のまとめ

1)主な腹痛の種類とは

2)右腹が痛い原因

3)右腹が痛い症状が続く場合の考えられる病気

4)右腹の痛みへの自宅で実践できる対処法とは

5)右腹が痛い症状が続く場合にすべき医療機関

6)右腹が痛い症状が続く場合の検査方法

7)右腹の痛みを日常からできる予防のポイント