オフィスのデスクで休む女性

空腹時の胃痛は消化器官の疾患が原因となって起こることが多いわけですが、それ以外にも他の臓器の障害や自律神経の不具合、がんなどによって引き起こされることもあります。

痛みが激しい場合や長期的に痛みが持続する場合は早めに医療機関の診察を受けましょう。今回は空腹時の胃痛に原因や考えられる病気、対処方法をお伝えします。






空腹時の胃痛の7大原因!症状・対処・予防方法とは


1)空腹時の胃痛3つの代表的症状

自覚症状として、みぞおち周辺で下記のような症状が現れることが多いです。

(1)ジリジリと焼けるような痛み

(2)キリキリと差し込むような痛み

(3)ズキズキとうずくような痛み

また、食後に痛みが和らぐ場合は、十二指腸潰瘍である可能性があります。

2)空腹時の胃痛の7大原因

(1)ストレス

(2)疲労の蓄積

(3)カフェインやアルコールの過剰摂取

(4)喫煙

(5)刺激の強い食事

(6)薬の服用

(7)細菌の感染

などが考えられます。

3)空腹時の胃痛が続く場合に考えられる3つの病気

(1)胃酸過多

胃酸が過剰に分泌されるという症状のある病気です。胃酸過多症の人は、空腹時に痛みを感じやすくなってしまいます。

普通の人は、胃に何か食べ物が入った時に胃酸の分泌が促されます。そして食物を消化して排便するというのが通常の状態ですが、胃酸過多症の人は胃に食物が無くても胃酸が分泌されてしまう場合があります。

(2)十二指腸潰瘍

食事を行うと痛みが治まり、空腹時にだけ痛みを感じるという場合は十二指腸潰瘍である可能性があります。

この場合は、胃に痛みを感じるのではなく、みぞおちの部分に痛みを感じるのが特徴です。十二指腸にある粘膜がただれてしまうという病気です。

(3)急性胃炎

急性胃炎は、さまざまな原因で起きる胃粘膜の炎症で、日常的にも起こりやすい病気です。例えば、コーヒーや緑茶などの嗜好品や唐辛子などの香辛料の摂りすぎ、風邪薬や鎮痛剤などの影響が原因となる場合もあります。

多くの場合、1日安静に過ごすことや、2~3日市販の胃腸薬を服用することで治ります。しかし、症状の程度によっては緊急に専門医の診断が必要な場合もありますので、充分な注意が必要です。

この他にも胆のうや膵臓などの他の臓器の不具合が原因で胃に痛みを感じる場合や、自律神経失調が原因となって胃が痛いと錯覚している場合もあります。

痛みが激しい場合や長く続く場合は、早めに医療機関の診断を受けるようにしてください。

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4)空腹時の胃痛へ自宅でできる7つのツボ押し

空腹時の胃痛は、胃腸の働きが抑制されたことで発生する場合もあります。交感神経が優位になり過ぎているので、ツボ押しをして自律神経のバランスを整えましょう。

(1)胃兪(イユ)

胃の不調全般に有効とされています。特に消化機能を整える働きがあるため、食欲不振や過食気味が気になるときにマッサージしてみましょう。

場所は、胃の裏付近にある背骨の両側。仰向けに寝て、げんこつにした手を背中の下に回し入れた際に当たる部分です。

背中にあるツボを押しにくいときは、テニスボールの上に仰向けに寝るとちょうどよい強さで刺激することができます。

(2)脾兪(ヒユ)

胃兪から指2本分くらい上にある背中のツボです。消化を促進するため、食欲不振のほかにも便秘や下痢に効果的です。

(3)中脘(チュウカン)

おへそとみぞおちを直線で結んだ線の中間にあります。胃腸の働きを高める効果があり、胃痛のほか消化不良や食あたりにも有効です。ただし、食べた直後はマッサージをしないでください。

(4)合谷(ゴウコク)

手の甲を上にした状態で親指と人差し指の間のくぼみを押します。痛みがあり、気持ちいいと感じるところです。

ストレスのほか、風邪のひき始めや肩こりなどに効果的な万能なツボといわれています。血行促進と自律神経を整える効果があります。

(5)足三里(アシサンリ)

膝の下から指4本分のところにあるツボです。胃痛や胃痙攣などに効果を発揮します。

(6)内関(ナイカン)

手の内側で、手首から指3本分ひじに向かった場所にあります。ストレスによる胃痛や吐き気を感じるときに刺激してみましょう。

(7)百会(ヒャクエ)

頭のてっぺんにある、体全体を調整するとされているツボです。自律神経を整えたいときに有効です。

5)空腹時の胃痛へ摂取すべき3つの食事

(1)腹八分目を意識

お腹いっぱいまで食事を行うと、胃酸の分泌が過剰になります。一度に食べる量を少し減らして腹八分目を目安にしましょう。

それでもお腹がすく人は、間食を取る、食事の回数を増やすなどをして空腹になる時間を短くすることともできます。

(2)野菜中心の食生活に

食事を野菜中心に変えて、負担を負った胃壁を修復しましょう。そのために必要な成分は「ビタミンA」や「ビタミンC」になります。

ビタミンAを多く含んだ野菜には、パセリ・青ジソ・ニンジン・パプリカなどがあります。

ビタミンCを多く含んだ野菜には、ピーマン・キャベツ・ジャガイモ・ホウレン草などなどがあります。

この中でも、キャベツやホウレン草、ニンジンは食物繊維が豊富なので胃に負担をかけずに摂取することが出来ます。

その他には、ダイコン・カブ・カリフラワーなどがオススメの食材です。胃に負担のかかる肉や揚げ物は控えめにして、野菜中心の食生活にしましょう。

(3)胃に負担をかけない食事

特におすすめなのが、卵・牛乳・大豆製品です。

まず卵ですが、卵の場合は注意が必要です。卵は熱を加えるほど胃に留まる時間が長くなるといわれており、胃痛の時は半熟状態で食べるようにしましょう。

牛乳は胃に負担がかからないだけでなく、胃液の酸性度を抑えたり、胃壁を保護してくれる作用もあるので、ぜひ取り入れたい飲み物です。ホットミルクにして食間に飲むことをおすすめします。

6)空腹時の胃痛に避けるべき3つの食事

(1)胃酸の分泌を促進するもの

胃酸が出過ぎると、胃の粘膜に炎症が起きてしまいます。胃酸の分泌を促したり、胃粘膜を直接刺激したりする食材は避けるようにしましょう。

レモンなどの柑橘類や酢の物など酸味が強いものは、胃酸の分泌を促進するので避けたて下さい。また、唐辛子やわさびなどの香辛料、カフェインを多く含むコーヒーや濃い緑茶も胃酸の分泌を高めます。

(2)胃に負担をかけるもの

胃に負担がかかる食べ物としてあげられるのは、脂肪の多いものです。ハムやソーセージといった加工食品、脂身の多いバラ肉やひき肉、大トロ、揚げ物などがあげられます。

消化されにくいタコやイカ、貝類や、ゴボウやタケノコ、れんこんなどの野菜類、きのこ類も繊維が崩れにくいので控えたほうがよいでしょう。

(3)ゆっくりとよく噛んで食べる

食べ方にも注意が必要です。食べ過ぎると胃の消化能力を超える量が胃に入ってしまうため、腹八分目を心がけてください。

早食いや、すするようして食べるクセがある場合も、空気を一緒に飲み込んで胃が膨らみすぎ、圧がかかる可能性がかかる可能性があります。

食事をするときは、ゆっくりとよく噛んで食べるようにしましょう。

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7)空腹時の胃痛が続く場合にすべき5つの検査方法

空腹時の胃痛が長く続く場合は、早めに医師の診断を受けてください。まずは内科か消化器科、胃腸科で診てもらうのがいいでしょう。ストレスが原因となる場合には、心療内科も相談の対象になります。

胃痛は消化器官の疾患だけではなく、胆のうや膵臓など、他の内臓の疾患やがんによって起こることもあります。

空腹時の胃痛が長く続く場合は早めに医師の診察を受けて原因を特定し、適正な処方をしてもらう必要があります。

具体的にどのような検査を必要とするのかは、診察を受けた際の医師の判断に従ってください。

(1)胃潰瘍・十二指腸潰瘍の検査

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の診断は、問診、触診、バリウム造影検査、内視鏡検査などにより行われます。ピロリ菌に感染している可能性がある時には、ピロリ菌検査を行います。

胃の組織検査を行って、がんと潰瘍の区別をすることもあります。こうした検査は、診断だけでなく、治療の効果をみるためにも行われます。

その他に、血液検査、超音波検査などで、すい臓の病気や胆石、虫垂炎などの他の病気と区別したりします。

(2)バリウム造影検査

バリウムを飲んでレントゲン写真をとる検査です。潰瘍の部分にバリウムが入り込み、胃や十二指腸の内壁から突き出たように写るため、どこに潰瘍があるかを確認することができます

バリウム造影検査には、病院によっても異なりますが3割負担の方で約5000円前後かかるようです。

(3) 内視鏡検査

細い管に超小型カメラがついた内視鏡を口もしくは鼻から入れ、モニターで胃や十二指腸の状態を確認する検査です。

潰瘍の進行度や深さの診断、他の病気との区別ができます。同時に、検査のために組織をとったり、出血を止めるための処置などを行うこともあります。 

内視鏡検査には、病院によっても異なりますが3割負担の方で約8000円前後かかるようです。

(4)ピロリ菌検査

胃潰瘍、十二指腸潰瘍の治療方針を決めるために欠かせない検査です。方法は大きく分けて2種類あります。ひとつは内視鏡検査の時に胃粘膜組織を採取し、それを調べる方法です。

もうひとつは血液、尿、便、吐く息の中にピロリ菌に関係した物質があるかどうかを調べる方法です。これらの中からひとつの方法を選んで診断や、治療効果の判定を行います。

ピロリ菌検査には、病院によっても異なりますが三割負担の方で約850円~約1,700円前後かかるようです。

(5)織の検査(生検)

内視鏡検査の時に潰瘍部分の組織を採取し、調べる検査です。採取する組織の大きさは1mm角ほどで、痛みはありません。この検査によって、病変が胃潰瘍か胃がんかを区別できます。

8)空腹時の胃痛を未然に予防する4つのポイント

(1)呼吸で自律神経のバランスを整える

自律神経のバランスを整える呼吸法でリラックスして、ストレスを遠ざけましょう。おへその下に意識を集中させて、お腹に空気を入れる感覚でゆっくりと鼻から息を吸います。

空気がお腹に入りきったら数秒息を止め、おへその下に力を入れたまま鼻から息を吐きます。これを1日に数回繰り返しましょう。

(2)規則正しく食事をとる

不規則な時間に食事をとることは胃に負担がかかりますから、規則正しい時間に食事をとるようにしましょう。

食事の際は、消化の悪い脂っこいものばかりとりすぎないように注意し、腹八分目を心がけましょう。また胃酸を過剰に分泌し、胃の粘膜を痛める強いアルコールやタバコはなるべく控えましょう。

(3)食後に休息をとる

食べ物を消化するためには消化器への多くの血液が必要です。

食後すぐに仕事をしたり、外出したり、お風呂に入るなど体を動かしてしまうと、消化に必要な血液が手足に流れてしまいます。食後30分はゆっくりと休む習慣をつけましょう。

(4)ストレスをためない

腹時の胃痛の原因は食事だけではなく、精神的なストレスも大きく関係しています。

・良質な睡眠をとる

・適度に運動をする

・お酒や喫煙を控える

などを心がけるだけでも少なからずストレスを軽減することが出来ます。






今回のまとめ

1)空腹時の胃痛は、胃酸過多、十二指腸潰瘍、急性胃炎などが原因となっている場合が多いです。

2)過食やストレス、アルコールやカフェインの過剰摂取、細菌感染などが原因となって発症します。

3)胃に負担をかけない内容の食事を心がける、一回の食事の量を少なくして回数を増やす、ストレスを上手に発散させるなどをして予防できます。

4)消化器官系の疾患以外にも、他の臓器の不具合や自律神経失調、がんなどにより痛みが発生する場合もあります。

5)痛みが激しい場合、長く続く場合は、早めに医師の診察を受けてください。