聴診器で診察をしている医者

便をしたときに血交じりだと驚いてしまい、悪い病気になったのではないかと不安になりませんか。実は、血便の原因は痛みがあるものとそうでないものなど様々で、それぞれ治療法が異なります。血便に対しどのように対処していけば良いかまとめてみました。






血便だけども痛くない?気になる3つの原因と対処方法とは


1)そもそも血便とは何?2種類の血便とは

(1)血の色があざやかなもの

血の色が鮮やかな場合は、肛門や大腸などの下部消化管に何らかの異常がでたというということです。便器やふき取った紙が赤く染まったり、肛門が痛くなります。また大腸がんの初期症状の可能性もあるとされています。

(2)黒い血液が混じるもの

胃や食道などの上部消化管にダメージがあると、黒い血便がでます。なぜ黒くなるかと言うと、胃液の塩酸が混じるからだとされています。症状は、胃からくるものだと胸やけも同時にでることもあり、食道からのものは吐血を伴うことがあります。

2)何が原因?血便になってしまう3大原因とは

(1)ストレスと疲労

ストレスと疲労は自律神経や体内部の器官ほぼすべてに影響を与えるもので、現代人に身近な存在です。仕事や人間関係でストレスが加わると、様々な細菌に感染してしまい、腸の機能が低下して便秘や下痢になり肛門に炎症がでて血便に繋がります。

(2)体の冷え

身体が冷えると血管が収縮してしまい、肛門周辺の血液の流れも悪くなり静脈がうっ血することによって痔になることで血便がでることもあります。

(3)食生活の乱れ

辛いものなどの刺激物を食べ続けるとそのまま肛門まで流れてきて炎症してしまい、血便が出ることもあります。さらにアルコールを飲みすぎることで血管を拡張してうっ血状態になることで血便に繋がっていくこともあります。また添加物の入ったバランスの悪い食事は発がん性のものが多く入っており、大腸がんや胃がんなどの初期症状である血便がでることもあるので注意しましょう。

3)放ってはおけない!血便だけども痛みがない理由とは?

血便が出ているのに痛みがどこにも現れないということもあります。この場合大きな病気が隠れていることもありますので早めに病院に行くようにすることをお勧めします。また、微量の血液のため本人は気が付かず健康診断などで指摘されることもあります。その場合、大腸がんの初期症状の可能性があります。

目に見えるほどになっている時は、ある程度がんが進んでおり、がんからの出血が起きているということで腹痛はあまりないそうです。痛みのない血便は、がんよりも内痔核(いぼ痔)の可能性が高いです。これは長期に渡り肛門に負担がかかったことで患い、切れることによって血が便と共に出てきます。

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4)試せる処置はある?痛みがない血便の症状への対処方法とは

(1)食物繊維を摂る

便秘を防ぐために食物繊維の多い野菜を食べるようにしましょう。食物繊維には不溶性と水溶性があります。大豆やごぼうなど固めの野菜に多い不溶性食物繊維は水に溶けないもので、身体に入ると水を含んで膨らみます。そのため便の量が増え腸壁を刺激して便を通りやすくします。

しかし、元々固めの便が出る人や、便秘と下痢を繰り返す人は腸が活発に動いているということなので不溶性食物繊維を摂るとさらに腸を活発にさせて慢性的な便秘を引き起こす可能性があります。水溶性食物繊維は水に溶けてゲル化してゆっくり大腸まで流れていきます。固い便と混ざり柔らかくしてくれるので便秘の人は水溶性食物繊維を摂るようにしましょう。これが含まれている野菜はオクラ、海藻類、やまいもといったねばねばしているものです。

(2)お尻を優しく拭く

紙で強く拭くと肛門を傷つけてしまい、その傷口から細菌が入り痔になることがよくあります。なるべく強く拭かないように優しく丁寧にふくようにしましょう。ウォシュレットがある場合は、一番弱い水圧できれいに流しきるようにしましょう。また使用時間を10秒以下にしないと反って悪化するので、痔が原因で血便が出ている際は注意しましょう。

5)症状が治まらない・・これって病気?病気かどうかの判断基準とは

血便が出て痛みがないとなるといぼ痔であることがほとんどですが、大腸がんの初期症状かもしれないので、早めに病院で検査をしてもらうことをお勧めします。また、いぼ痔であれ切れ痔であれ、放置しておくと傷口が広がり感染症を起こし痔瘻になってしまうことも考えられるので、毎日血便が続くようならすぐに病院に行って適切な処置を受けることをお勧めします。

6)症状が続く場合は要注意!可能性のある3種類の病気とは

(1)

痔には大きく分けて切れ痔、いぼ痔、痔瘻の3つがあります。切れ痔は固い便を出した時や紙で強く拭いたときに肛門が傷つき、出血と痛みが出るというものです。いぼ痔は内痔核にできるものと、外痔核にできるものがあります。便秘などで肛門に負荷がかかり血液の循環が悪くなることでうっ血して腫れあがることで起きます。

内痔核のいぼ痔ができる場所は粘膜の下にある静脈叢というところで、痛みを感じる知覚神経が通ってないことから出血することによってようやく気が付くというケースが多いです。外痔核のいぼ痔は知覚神経が通っているため、出血とともに痛みも感じます。痔瘻は肛門の辺りに傷などが原因で感染症を引き起こし、直腸と皮膚がつながる穴ができてしまうというものです。直腸から菌が入るので、できた穴から膿がでてくるようになります。高熱と膿が溜まった場所の激しい痛み、膿が混じった濃い色の血液がでるようになります。

(2)早期大腸がん

大腸がんには結腸がんと直腸がんがあります。上行結腸、横行結腸にきた便はまだ水分を多く含んでいるため、血液が便にまざるので、排便するころには気が付かないのが特徴です。健康診断などで指摘されてから気づくパターンが多いです。しかし、大腸がんの血便は粘り気がありどす黒いのが特徴です。がんが肛門から遠ければ遠いほど黒いと言われています。症状が進行してくるとはっきりと分かるようになり、腹痛などもでてきます。

(3)胃潰瘍

胃潰瘍になると胃の粘膜の機能が悪くなり、胃酸に粘膜が溶かされてしまうことで痛みや胸やけをするようになります。悪化する粘膜が溶けた場所から出血するようになり、胃酸によって変色した血便がでるようになります。胃潰瘍ははストレスや暴飲暴食などが原因でなることが多いです。

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7)早期検査を!症状が続く場合に試したい検査・治療方法

(1)肛門指診

血便が出たら、肛門科に行くようにしましょう。まずはいつごろから症状がでたのか、痛みはあるのかなどの問診から始まることになります。それから、血便の原因が肛門にある可能性を考えて肛門指診を行うことがほとんどです。医師が麻酔薬のゼリーを指に塗り、肛門の中を実際に触れて検診します。これにより痔になっていないか、できものはないかなどを判断します。より詳しく調べるために、肛門鏡で内部の状態をより詳しく調べることもあります。ここまでの費用がだいたい3割負担で2000円~3000円ほどです。

(2)大腸内視鏡検査

痛みのない血便や粘り気のある黒い血便が出ているとなると、大腸がんの可能性があるので、内視鏡を使って大腸の様子を見ることになります。肛門から太さ1cm、長さ130cmのカメラを入れ大腸の中を観察します。ポリープはその場で切除することができ、異常個所はつまんで詳しく見ることができます。がんを見つけた場合にもリンパ節転移しない粘膜がんと粘膜下層がんを取り除くことになります。医者の腕によってこの検査が痛いかどうかは違うので、評判の良い医者に診てもらうようにしましょう。料金は3割負担で6000円ほどです。

(3)薬物療法

痛みのない血便がいぼ痔であったとなると、軟膏や座薬を使って治療することになります。ただし、症状が進んでいる場合には注射を使って治すこともあります。射器には硫酸アルミニウムカリウム水和物、タンニン酸(ALTA)が入っており、内痔核の血管の周囲を固めて出血を抑えるというものです。

(4)手術療法

内痔核のいぼ痔が大きくなると、力を入れた時に内痔核が肛門の外に飛び出して、元に戻せなくなります。そうなると痛みも出てくるようになり、手術が必要になってきます。手術では痔核を切除するためにメスを入れることになります。手術料は3割負担で40000円~50000円ほどで、入院するとなると合わせて100000円ほどになります。個人差がありますが、入院期間は短くて3~4日、長くて10日ほどです。

8)生活習慣から予防!痛みがない血便への予防習慣とは

(1)ストレスを溜めない

現代人がとても感じるストレスは、自立神経だけでなく消化器官の機能も低下させてしまいます。ストレスにより体が刺激されると胃潰瘍やがんなどを招く恐れがあるので、疲れている時は無理せず休息を取りましょう。職場の人間関係や家庭の悩みなどが解消されない場合は心療内科などでカウンセリングを受けることも1つの手段です。また、自分が熱中できる趣味があれば、リフレッシュする効果も期待できます。

(2)バランスの良い食事を摂る

味付けの濃いものやトウガラシなどの刺激物が多い食事を摂ると、排泄する際に肛門が刺激されて、傷がついてしまうことがあります。それが原因で痔になることもあるので、食物繊維が多い海藻類などの野菜を食べるようにしましょう。また、胃がんや大腸がんの原因に食生活があるので、肉やごはんなどの炭水化物を多く食べるより、野菜類を多く取り入れた食事にしましょう。また、乳酸菌を摂ると悪玉菌を減らして大腸のはたらきを良くし、便秘を改善してくれます。乳酸菌が多い食べ物はヨーグルトや漬物です。






今回のまとめ

1)そもそも血便とは何?2種類の血便とは

2)何が原因?血便になってしまう3大原因とは

3)放ってはおけない!血便だけども痛みがない理由とは?

4)試せる処置はある?痛みがない血便の症状への対処方法とは

5)症状が治まらない・・病気かどうかの判断基準とは

6)症状が続く場合は要注意!可能性のある3種類の病気とは

7)早期検査を!症状が続く場合に試したい検査・治療方法

8)生活習慣から予防を!痛みがない血便への予防習慣とは