ナースに問診を受ける女性の患者

下腹部痛が左に現れ、その痛みが何日も続くような場合は注意が必要です。あまく見ていると、実は生命の危険をともなう病気を発症した、なんてことにもなりかねません。

今回は下腹部痛が左に現れる5大原因と、考えられる病気の可能性についてご紹介します。






下腹部痛が左側に現れる5大原因!病気の可能性


1)下腹部痛が左側に現れる6つの代表的症状

下腹部痛が左側に現れる代表的な症状を6つご紹介します。

(1)下腹部の左側がチクチクするように痛む

(2)耐えることができる痛みと下腹部の左側に張りを感じる

(3)よじれるように痛む

(4)強い痛みに加えて冷や汗がでる

(5)下血をともなって強く痛む

(6)下腹部が破裂したような痛みで耐えることができない

2)下腹部痛が左側に現れる5大原因

(1)ガス(おなら)が大腸にたまっている

ガス(おなら)は、食事時に飲み込んだ空気と腸内細菌による分解で発生します。便秘になるとガス(おなら)も排出されにくい状態となります。  

(2)下痢

食べ過ぎや飲み過ぎの他、ウィルスなどが原因になっていることがあります。

(3)便秘

食物繊維の不足や運動不足などが原因です。妊娠中の女性も便秘になりやすいと言われています。

(4)生理痛

女性ホルモンの分泌が関係し、冷えやストレスが生理痛をひどくする場合があります。

(5)大腸など消化器系の病気

下記でご紹介するような病気が原因で下腹部痛が左側に現れているかもしれません。

Doctor and surgeon reading notes

3)下腹部痛が左側に現れる時に考えられる7つの病気

下腹部痛が左側に現れる時に考えられる病気を7つご紹介します。

(1)潰瘍性大腸炎

過労によるストレスや肉類脂分の多い食事が原因になることが多い病気です。免疫異常で腸管の内側に炎症が広がってしまう病気です。

(2)虚血性大腸炎

突発的な腹痛と下血が、この病気のサインであることが多いです。大腸への血流が悪くなり、便秘時は排便でいきむことでこの病気になることもあります。

また大腸への血流が悪いので、壊死や炎症等が起きることもあります。

(3)憩室(けいしつ)炎

大腸のモコモコとした形の外側部分が異常に外側に飛び出すような病気です。便秘に起因して発症することがあり、下血や下腹部痛が左に現れます。

(4)過敏性腸症候群

ストレスで発症する病気です。ストレス緩和や食生活の見直しで改善することがあります。生命の危険性は低い病気です。

(5)腸閉塞

大腸のねじれやひどい便秘などが原因で、腸内の消化液などが排出されずに逆流してしまう病気です。

痛みに加え嘔吐症状をともなうこともあります。

(6)突発性S字結腸破裂

S字結腸は便がたまりやすい場所で、便秘の影響を受けやすく、そこの部分が避けてしまう病気です。

緊急手術が必要な場合があります。

(7)大腸ガン

大腸粘膜や大腸ポリープからガン化することがあります。大腸のS字結腸と直腸にガンができやすいといわれています。

初期には大便が細くなることがあり、進行すると下血と痛みが生じてきますが、ガンの中では早期発見できれば完治するとも言われています。

4)下腹部痛が左側に現れる場合への4つの対処方法 

(1)下腹部とその周辺を温める

湯たんぽなどがあれば、それを抱きかかえるようにして下腹部とその周辺を温めます。湯たんぽがなければ、ペットボトルに熱すぎない程度のお湯を入れて代用してもかまいません。

使い捨てカイロなどを活用する場合は低温やけどに注意して、下腹部とその周辺を温めます。生理痛や下痢による痛みは、この方法で対処できることが多いです。

(2)水分補給をする

冷えた飲み物は避けるようにします。

常温か暖かめの水や、少し薄めたスポーツドリンクをゆっくり飲むことで下腹部痛を刺激しすぎないようにすることができます。

(3)ストレッチをする

左の下腹部だけに集中せず、身体全体をゆっくり軽めにストレッチするようにします。

ガスや便秘で下腹部の左側に痛みと張りがあるときは、この方法で対処することがお勧めです。

(4)乳酸菌を含んだ食べ物・飲み物を摂取

痛みに対する即効性はありませんが、下腹部痛が左側に現れてその原因が便秘であればヨーグルトなどの乳酸菌を含んだ食べ物・飲み物を摂取すると効果的です。

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5)下腹部痛が続く場合にすべき2つの検査方法 

下腹部痛が続く場合にすべき検査方法を2つご紹介します。。

診療科目は胃腸科や消化器科(消化器内科や消化器外科としている病院もあります)などを選ぶと良いでしょう。

(1)大腸内視鏡検査

肛門から内視鏡(専用の小型カメラ)を挿入して大腸内の状態を医師がモニターで直接確認する検査です。

検査の前日は夕食を何時までに食べるか指定されることが多いです。検査当日は飲食禁止となります。

検査機関で受付を済ませると、下剤を服用して腸を空にする必要があるため、受付時間を指定されることが多いです。

内視鏡挿入を楽にするために麻酔などを使用する検査機関もあります。下腹部痛の原因が大腸の病気に起因する場合は、この検査で異常が発見されることが多いです。

下腹部痛の原因が便秘の場合は、この検査を受ける前の下剤の服用で大便を排出することで下腹部痛が解決してしまう場合もあります。

(2)大腸に造影剤(バリウム)を入れてのレントゲン(X線)検査

大腸(直腸・結腸)に造影剤(バリウム)を注入して、大腸のレントゲン(X線)撮影をします。検査を受けるためには、前日に下剤を服用して腸の中を空にしておくことが必要になります。

下腹部痛の原因が便秘の場合は、大腸内視鏡検査と同様、検査を受ける前の下剤の服用で大便を排出することで下腹部痛が解決してしまう場合もあります。

6)下腹部痛が続く場合にすべき3つの治療方法

(1)温熱療法

下腹部痛の原因が生理痛の場合に効果がある他、近年では大腸ガンの治療にも効果があると言われています。

患部に温熱を加えることで、ガン細胞の増殖を抑えることが目的です。

(2)薬物投与

下腹部痛の原因にもよりますが、医師から内服薬を処方してもらい薬を飲みながら様子を見る方法や、病院などで点滴を施行してもらう方法があります。

下剤を使用して腸の中を一旦スッキリさせて治療することも薬物投与に含まれます。

(3)手術

下腹部痛の原因が、腸閉塞、突発性S字結腸破裂、大腸ガンなどの腸に起因するものであれば手術が必要になります。

症状によっては早急に手術しないと手遅れになる場合もありますので、下腹部痛が続いて気になる方は、早めの病院受診をお勧めします。

7)下腹部痛へ日常からできる3つの予防ポイント

(1)身体を冷やさない

身体を冷やさないことで、下腹部痛を予防できる場合があります。腹巻きなどを活用するのも有効な予防ポイントです。

(2)食べ過ぎない・飲み過ぎない

下痢による下腹部痛を予防できるだけでなく、大腸を含む消化器系の病気の予防につながり、病気による下腹部痛の予防ポイントにもなります。

(3)食物繊維や乳酸菌の含まれた食べ物・飲み物を摂取

食物繊維は便秘による下腹部痛の予防に有効です。また乳酸菌の摂取によって腸内環境が整うと

下痢や便秘の予防だけでなく、大腸を含む消化器系の病気の予防につながり、病気による下腹部痛の予防ポイントにもなります。






今回のまとめ

1)下腹部痛が左側に現れる6つの代表的症状

2)下腹部痛が左側に現れる5大原因

3)下腹部痛が左側に現れる時に考えられる7つの病気

4)下腹部痛が左側に現れる場合へ自宅で実践できる4つの対処方法

5)下腹部痛が続く場合にすべき2つの検査方法

6)下腹部痛が続く場合にすべき3つの治療方法

7)下腹部痛へ日常からできる3つの予防ポイント