カルテで問診を行うドクター

下腹部が痛い。そんな経験は誰しもしたことがあると思いますが、痛みが出ているのが右側なのか左側なのか、また痛みの継続している期間によっては思わぬ病気の可能性もあります。

今回は下腹部の痛みの原因、考えられる病気の可能性、治療法などをお伝えします。






下腹部の痛みの5大原因!4種類の病気の可能性


1)下腹部の痛みの4つの左右の代表的症状

(1)右下腹部の痛み

・チクチクとした痛み

盲腸炎や大腸憩室炎の可能性があります。

・ズキズキいう激しい痛み

尿路結石の可能性があります。

(2)左下腹部の痛み

・チクチクとした痛み

慢性腸炎や過敏性腸症候群など、腸に炎症が起きている可能性があります。

・鈍い痛み

子宮筋腫など婦人科系の疾患の可能性があります。

2)下腹部の痛みの5大原因

(1)ウィルス

ウィルス性腸炎や感染性胃腸炎があります。

(2)細菌

細菌性膣炎や細菌性赤痢などがあります。

(3)内臓疾患

内臓の疾患により下腹部に痛みが出ることがあります。

(4)ホルモンバランス

女性はホルモンバランスの乱れにより生理痛が強く出たりします。

(5)暴飲暴食

腸に過度の負担をかけることにより発症します。

3)下腹部の痛みへ自宅で実践できる3つの対処方法

(1)排泄

ウィルス性の腸炎の場合はとにかくウィルスを出し切るのが先決です。

(2)保温

入浴すると楽になるような場合は、お腹をしっかりと温めます。

(3)ツボ押し

生理痛の場合には通理(つうり)、太衝(たいしょう)、三陰交(さんいんこう)などのツボ押しが有効です。

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4)下腹部の痛みが続く場合に考えられる4つの病気

(1)婦人科系の疾患

子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣のう腫やチョコレートのう胞などが代表的です。

(2)腸の病気

急性胃腸炎、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、腸閉塞・腸捻転、虫垂炎などがあります。

(3)泌尿器の病気

尿路結石、膀胱炎などがあります。

(4)がん

前立腺がん、子宮頚がん、大腸がんなどがあります。

5)下腹部の痛みのへの食生活の4つの注意ポイント

(1)不規則な食事

朝ごはんを含む3食を決まった時間に食べる、夜9時以降は食べないなどの工夫が必要です。

(2)偏った栄養バランス

現代人に欠けがちなビタミンとミネラルを多く含む食品(生野菜、果物)の摂取が有効です。

(3)アルコールの摂り過ぎ

水分を取り過ぎてしまうだけでなく、アルコールの分解に体のエネルギーを取られてしまいます。また肝臓に負担をかけることで内臓疾患の危険性も高まります。

(4)脂肪分の多い食事

生活習慣病の要因の一つが脂肪分の摂りすぎです。心筋梗塞、糖尿病、脳卒中、高血圧のリスクが高まります。

6)下腹部の痛みが続く場合にすべき7つの検査方法

(1)超音波検査

肝臓、腎臓、胆のう、腹部大動脈などの検査が出来ます。婦人科の場合は卵巣のう腫の有無の検査をします。

(2)おりもの検査

婦人科の場合淋菌、クラミジア抗原を調べます。

(3)血液検査

肝機能や腎機能、コレステロールなどを調べます。白血球の数値を調べることで炎症の有無を探ります。

また婦人科の場合、鉄欠乏性貧血の有無や、子宮内膜症の可能性で上がる腫瘍マーカーも測ります。前立腺がんの発見にも有効です。

(4)尿検査

尿路結石が疑われる場合に行います。

(5)糞便検査

細菌や虫卵の有無を検査します。

(6)腹部レントゲン

腸閉塞などの場合に行われます。

(7)CTスキャン

一般的には内科を受診しますが、思い当たる節のある方は該当するクリニックなどを受診します。病院や検査法によって費用は異なりますので、まずは病院に相談するとよいでしょう。

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7)下腹部の痛みが続く場合にすべき4つの治療方法

(1)投薬治療

細菌性の腹痛の場合は抗生剤が処方されます。菌を完全に除去するまで決められた期間、服用を続けることが必要です。

(2)手術

急性虫垂炎や尿路結石、末期の内臓疾患や婦人科系の疾患の場合には手術が必要となる場合があります。

(3)経過観察

ウィルス性の腹痛は下痢によって外に出そうとします。なので無理に止めることはウィルスを体内にとどめることになり逆効果です。

(4)点滴

下腹部痛による下痢が長期間続き、脱水症状を起こしたような場合には点滴が行われます。

やはり一般的には内科や婦人科を受診しますが、手術するとなった場合には、施設の整った総合病院などで処置することになります。

費用は様々ですが、医療費が高額な場合は公的補助がでますので、忘れないように申請します。

8)下腹部の痛みへ日常からできる4つの予防ポイント

(1)食習慣

3度の食事を決めった時間に取ることにより、体内にリズムを生じ、胃腸にかかる負担を減らすことができます。

(2)生活習慣

なるべく早寝早起きをし、お風呂に入って体を温めてからリラックスして就寝することが、何より体の回復機能を高めてくれます。

(3)睡眠

睡眠に勝る休養はありません。夜の9時以降はなるべく食事を取らないようにし、寝る直前まで携帯電話やスマホをいじるのは避け、お腹を冷やさないようにして寝ることが肝要です。

(4)運動

適度な運動は体の血流を活発にし、全身への酸素と栄養の供給量をアップさせます。無理に時間を作る必要はないので、階段を使うとか一駅分を歩くとか、日常生活で出来る範囲で工夫することが大事です。






今回のまとめ

1)下腹部の痛みの4つの左右の代表的症状は、左下腹部のチクチクとした痛み、ズキズキという激しい痛み、右下腹部のチクチクとした痛み、鈍い痛みです。

2)下腹部の痛みの5大原因は、ウィルス、細菌、内臓疾患、ホルモンバランス、暴飲暴食です。

3)下腹部の痛みへ自宅で実践できる3つの対処方法は排泄、保温、ツボ押しです。

4)下腹部の痛みが続く場合に考えられる4つの病気は、婦人科系の疾患、腸の病気、泌尿器の病気、がんです。

5)下腹部の痛みのへの食生活の4つの注意ポイントは、不規則な食事、偏った栄養バランス、アルコールの摂り過ぎ、脂肪分の多い食事です。

6)下腹部の痛みが続く場合にすべき7つの検査方法は、超音波検査、おりもの検査、血液検査、尿検査、糞便検査、腹部レントゲン、CTスキャンです。

7)下腹部の痛みが続く場合にすべき4つの治療方法は、投薬治療、手術、経過観察、点滴です。

8)下腹部の痛みへ日常からできる4つの予防ポイントは、食習慣、生活習慣、睡眠、運動です。