風邪の症状の女性

腹痛にはいくつもの原因が考えられます。その中でも秋から冬にかけて寒気を伴う腹痛もあります。

今回はそんな腹痛のメカニズム、原因、対応方法をご紹介します。またお家でも、試せる対処・対応方法もご紹介しますので、ご自身に当てはまるものはないかご確認ください。



腹痛に寒気が伴う?チェックすべき◯種類の原因を解説


1)腹痛にも種類がある?腹痛の2種類の症状の違い?

腹痛には痛みの種類として、概ね2種類が存在します。1つは内臓痛でもう一つは体性痛になります。内臓痛とは消化管の動きや痙攣、拡張などによって起こる痛みのことです。

自律神経(内臓神経)に基づいて感じる腹痛です。特に痛みの部位が曖昧で、お腹全体が何となく痛いというような症状で、下痢などで起こる痛みのことを言います。

体性痛とは内臓の周りの腹膜や腸間膜(腸と腸との間にある膜)、横隔膜などに分布している知覚神経が刺激されて起こる腹痛です。一般に刺すような鋭い痛みが持続的に続きます。内臓痛よりも痛みの部位がはっきりとしています。例えば、虫垂炎の時の痛みがこれに当たります。

2)ただの腹痛ではない?腹痛に「寒気」伴う場合のメカニズムと原因とは?

(1)寒気が伴う仕組み・メカニズムとは?

わかりやすく説明するために、ウィルス感染時の腹痛の寒気に関して説明します。体中にウィルスが侵入し、増殖します。体には免疫機能が働き、ウィルスを排除しようとし、その時に熱を上げて、対応します。人間には標準体温というものがあり、だいたい、36~37度と言われています。

もともと体温が低い人もいますが、平均ではその程度と言われています。その温度が上記の発熱により39度まで上昇すると、体が体温上昇の変化を感じ寒気を感じます。

(2)寒気が伴う場合に考えられる4つの原因とは?

・食当たりや食中毒

単純に腹痛だけで済む事はなく、胃に負担がかかっている時には寒気を感じることがあります。生肉や牡蠣などが有名です。

・虫垂炎

一般的に盲腸と言われるもので、急激な痛みが発症します。それと同時に発熱があるために、寒気が発生します。我慢できない痛みであるために、救急車などの対応が必要になります。

この他にも似た様な痛みとして、尿路結石などの結石では激しい痛みが発生し冷汗から寒気が発生します。

・急性胃炎

突然の嘔吐や下痢を伴う病気で、一過性のものを言います。主として、微生物やその毒素などで生じ、感染症型と毒素型に分けられます。微生物には、ウイルス、細菌、原虫などがあります。まれに、2つ以上の微生物によって起こることもあります。そのほか、化学物質やアレルギーなども関係します。

・生理痛

女性特有ではありますが、生理痛でも腹痛と寒気の症状が発生する時もあります。

3)試せる処置はある?症状への対処・応急処置の方法とは

試せる処置に関しては病気の種類や原因によっても異なってきます。一般的な対応として、まずは腹痛であれば、痛みの度合い確認しましょう。

上記の原因でも述べたように、虫垂炎や尿路結石などの場合は痛みが強く、痛み止めの内服(ロキソフェロンなど)では根本的治療にはなりません。その時には救急車などを呼び速やかな対応をする必要があります。

下痢などの症状がある場合には痛みや下痢の症状を止めるために飲むと下痢による腹痛は治まりますが、病原菌(細菌やウィルスなど)を体内に留めてしまうためになるために、注意が必要です。

腹痛に関しては腹部を温めるなどの対処方法はあります。ストレス性のものや生理による腹痛にも効果的と言われています。自己判断は危険なことも多いために、注意が必要です。

4)病気の可能性とは?病気の判断基準って?

(1)虫垂炎な場合

腹痛、食欲不振、発熱、吐き気、嘔吐が主な症状です。典型的な経過としては、上腹部やへそのまわりが突然痛み出し、次に発熱、吐き気や嘔吐、食欲不振が起こります。数時間もすると吐き気は止まり、数時間から24時間以内に痛みが右下腹部に移ってきます。

この部分を押して離した時に痛みがひどくなります。ただ、このような典型的な症状を示すことは決して多くなく、半数程度にすぎません。発熱は37~38℃の微熱のことが多く、39℃以上の場合は穿孔性腹膜炎や膿瘍形成を考える必要があります。


(2)尿路結石の場合

全般的には、突然の腰背部・側腹部・下腹部の激痛、さらに鼠蹊部・外陰部への放散痛、血尿、吐き気・嘔吐(腹腔神経節が腎臓と胃の両方を支配しているため併発する)が現れた場合には、尿路結石を念頭において精密検査をする必要があります。

5)症状が続く場合は注意が必要?考えられる4種類の病気とは

(1)尿路結石

症状:腹部の激しい痛み、冷や汗、吐き気、嘔吐など
尿管結石とは、腎臓にできたカルシウムやマグネシウムなどの物質が結成気を作り、尿管をふさぐ病気のことです。その症状の多くは激しい痛みをともないます。

(2)潰瘍性大腸炎

症状:1日多い数の排便に伴い、粘液や血液が混じる下痢便、排便感覚があるものの、実際には排便が出ないなどがあります。

これは、大腸の粘膜に炎症や潰瘍ができたことにより発生します。症状の発生には特に痛みには波があるのが特徴で我慢できる時もあるために、慢性化していきます。この病気は難病に指定されています。

(3)クローン病

症状:腹痛、発熱、体重の減少、全身のだるさ、めまい、下痢など
クローンは原因不明の病気と言われています。慢性化しやすい病気です。また、患者の特徴として、若い人が罹りやすく、口から肛門までの消化器系であれば、どの部分にも関わらず、炎症や潰瘍が起こる病気です。

(4)胆石症

症状:発作的、突発性の激しい腹痛、寒気、ふるえ、黄疸など
尿路結石のように石がとは胆のう、総胆管、胆内胆管にできることにより、激痛が起きる病気になります。傾向として、肥満な人、ストレスの多い職業の人、座り続ける仕事が多い、デスクワークする人に多いと言われています。そして、男性より女性に多い病気です。

6)専門家で行われる可能性のある検査・治療方法とは?

(1)検査方法

一般的に、病院では血液検査、及び必要であれば便検査を実施します。一般的に食中毒や胃腸炎などの症状の場合はこれらの検査でわかります。

それ以外の疾患に関しては結石の場合にはレントゲンの撮影やエコーなどの実施しますし、風邪の症状がある場合にはインフルエンザやRSウィルスの検査を小児科などでは実施しています。これは風邪からくる腹痛・寒気の症状があるからです。

(2)治療方法

寒気と腹痛を感じる疾患の代表として胃腸炎に関しての対処法を説明します。腹痛・寒気であれば、下痢や食事摂取が困難のために、脱水の可能性があるため、点滴の水分補給を行います。経口摂取ができる場合にはポカリスエットなどのスポーツ飲料を飲むことが勧められています。

嘔吐症状が出ている時には、経口摂取が困難なために、点滴での水分補給が行われます。また、菌の排出を促すために、下痢止めなどの投与はしません。しかし、整腸剤(ビオフェルミン)の内服はします。

まずは原因をつかむ必要があるので、症状によって科は異なってきますが、基本的には内科や総合診療科などのところにかかることをお勧めします。そして、症状により医師がその他科にコンサルタントするのが一般的な流れです。

ここで気をつけなければいけないのは、一般の方が、この科の方がいいと思い、専門家のところに行ってしまうと、専門家は違う専門の病気に関しては判断が疎い可能性もあります。そのため、総合病院に行くことをお勧めします。

7)生活から見直そう!寒気の伴う腹痛への予防習慣とは?

(1)ストレス発散

何の病気でもそうですが、ストレスを抱えている人の方が病気になりやすい傾向があると言われています。胃痛でも同様でストレスが大きな影響を与えることもあります。強いストレスを抱えることで、胃への血管のめぐりが悪くなり、腹痛が発生します。そのために、ストレスを溜めないことは胃痛の発生を防ぐことには大きく役立ちます。

(2)体を冷やさないようにする

また、同様に体が冷えることで、循環が悪くなることで、免疫力に影響を及ぼします。それにより、胃痛を起こす風邪や胃腸炎にかかりやすくなります。日頃から末梢冷感の発生には気をつける必要があります。特に女性では足が冷えやすくなりやすい傾向があるため、ホッカイロや湯たんぽなどの使用は冬には大切です。

(3)運動・睡眠

適度な運動と良質な睡眠はホルモンバランスを整えるためにも睡眠と適度な運動は大切です。運動は胃腸の働きを高めるとともに、全身の循環動態を高め、胃液の分泌も促してくれます。

また良質な睡眠は体を休めるだけでなく、心のリフレッシュにもつながります。良質な睡眠をとるためには、睡眠環境を整えることが大切です。ゆっくりと入浴する時間を確保し、静かな環境やリラックスする香りのアロマを炊くなどの工夫をすると落ち着いて入眠することができます。



まとめ

1)腹痛には2種類の腹痛が存在すること

2)寒気を伴う腹痛の原因にも多くの種類が存在すること

3)尿路結石や虫垂炎の可能性もあること

4)疾患によっては緊急で対応が必要な疾患もあること