喉の調子が悪い女性

人前で思わずゲップが出るのをこらえたことはありませんか。げっぷが続くと不安になってしまうものですし辛いですよね。

今回はげっぷが止まらない場合の原因・対処法・検査法・治療法・また生活習慣での予防のポイントについてお伝えをします。






ゲップが止まらない5大原因!病気の可能性とは


1)ゲップが止まらない5大原因

(1)胃腸の機能周辺の筋力が弱い

食道下部括約部の周辺の筋力低下によるものや胃下垂、腹圧上昇によりゲップが出る。

(2)好きな食べ物

炭酸飲料やガスを誘発する食べ物、香辛料やカフェイン、アルコールの過剰摂取により胃酸が増えてゲップが出る。

(3)食習慣

早食いや、よくつばを飲み込む習慣により、空気を過剰に身体に取り入れてしまい、ゲップが出る。

(4)緊張やストレス

緊張やストレスで噛みしめやくいしばりにより空気を過剰に身体に取り入れてしまい、ゲップが出る。

(5)病気

逆流性食道炎などの病気によりゲップが出る。

2)ゲップが止まらない場合の4つの病気の可能性

(1)空気嚥下・呑気症・噛みしめ症候群

症状はゲップ、お腹が張る、お腹に不快感がある、おなら、頭痛、肩こり、眼の痛み、ふらつきです。

通常人は無意識のうちに食事中、空気を少し呑み込んでいます。しかし空気嚥下症の人は食べ物がなくても、無意識に空気を大量に呑み込んでいる可能性があります。

早食いや良く噛まずに食事をする人や、副鼻腔炎で鼻呼吸ができない、ストレスと噛み合わせが原因の場合もあります。

ストレスで緊張状態にあると人は無意識に歯をくいしばります。

ストレスがない人でも、口をしっかり閉じる癖がある人や噛み合わせが悪い人は、空気嚥下症になりやすくなります。

(2)胃酸過多症

症状は、ゲップ、胃痛、胸やけ、吐き気、口臭。

胃酸過多症というのは胃酸が多く出ている症状であり、病気ではありません。

通常は食べ物を消化している時にしか出てこない胃酸が、胃酸過多症の人は食べ物を消化していない時でも胃酸が出ています。

原因は香辛料やカフェイン、アルコールの過剰摂取、ストレスが原因で胃が痛むタイプである、ガストリンホルモンが過剰に分泌されていることが挙げられます。

(3)非びらん性胃食道逆流症・逆流性食道炎

症状は胸やけ、胸の痛み、口の中がすっぱい、げっぷ、お腹の張り、飲み込みにくい、嘔吐、声がかすれる、咳や痰がでるなど。

このような症状があり内視鏡検査を受けても食道に炎症がない場合、非びらん性胃食道逆流症と診断されます。

食道に炎症がみられる場合を、逆流性食道炎といいます。

原因は加齢や食事の欧米化により、胃と食道の境目にある胃酸の逆流を防ぐ食道下部括約部の働きが悪くなったことで、通常は食道に入ってはこない胃酸が入り込み、食道がただれて発症します。

(4)胃・十二指腸潰瘍

症状は食後のゲップ、胃痛、胸痛、胸やけやむかつき、嘔吐です。無症状のこともあります。胸痛は胃潰瘍の場合は食後に多く、十二指腸潰瘍の場合は空腹時特に夜間に多くおこります。

原因はピロリ菌、過労やストレス、薬の副作用により胃酸の分泌が刺激されて胃液が胃や十二指腸の粘膜を消化することでおこります。

Women undergoing examination in gynecological

3)ゲップが止まらない場合の5つの対処法

(1)ゆっくり食べる

早食いをすると食べる時に空気を取り入れてしまいます。また、噛む回数が少ないと消化にも悪いので、1口20回は噛んで食べましょう。

(2)消化の良いものを腹八分目で食べる

ゲップが止まるまでは脂肪分の多いもの、香辛料やカフェイン、アルコールなどの刺激の多いものを避け、消化の良いものを食べましょう。

喫煙している人は、症状が悪化しますので禁煙しましょう。また、夕食は寝る3時間前までに食べ終えるようにすると消化に良いです。

(3)噛みしめに注意する

パソコンやスマホ、読書、家事などうつむいて作業すると、うつむくような姿勢になり、無意識に歯を噛みしめてしまいます。噛みしめを防止するためにガムを噛む、飴をなめるなど噛みしめを予防しましょう。

(4)ストレスを解消する

ストレスがたまると、噛みしめをしたり、食べ過ぎ、アルコールの飲みすぎなど、ゲップが止まらない状況を作り出します。

好きなことをしてストレスを発散してください。

(5)左を下にして寝る

臓器が集まる左を下にして寝ると、胃液の流れを正常にし、膵臓酵素の分泌を促すので消化が良くなります。

特に逆流性食道炎を発症している人は、胃と食道の間にある食道下部括約部が右から左に向かっているため、右を上にすると胃酸が逆流しやすくなりますので、注意しましょう。

4)ゲップが止まらない場合の6つの食事のポイント

(1)避けた方が良い食材と積極的に摂った方が良い食材

胃酸過多症、非びらん性胃食道逆流症/逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍が疑われる人は、胃酸が出やすい食材を中心に見てください。

空気嚥下症の人はガスが出やすい食材を中心に見てください。

・ガスが出やすい食材

キャベツ・ブロッコリー・カブ・大根・小松菜・大豆・あずき・黒豆・乳製品・りんご・炭酸飲料・濃い緑茶・コーヒー

・胃酸が出やすい食材

豚バラ肉・豚ロース肉・牛カルビ・牛ひき肉・ベーコン・たこ・いか・貝類(あさり、しじみ、ほたてなど)・生卵・油揚げ・厚揚げ・がんもどき・こんにゃく・きのこ類(しいたけ、なめこ、しめじなど)・塩分が高いもの(塩辛、漬物、佃煮など)・香辛料(カレー粉、赤とうがらしなど)・柑橘類・パイナップル・柿・梨・炭酸飲料・濃い緑茶・コーヒー

・ガスが出にくい食材

アスパラガス・きゅうり・バナナ・生姜

・胃酸が出にくい食材

おかゆ・パン・麺・半熟卵・豚ヒレ肉・とりささみ・赤身のひき肉・白身魚(かれい、たら、鯛、さわらなど)・鮭・豆腐・納豆・野菜(かぼちゃ、トマト、グリーンアスパラガス、にんじん、大根、かぶ、キャベツ、白菜、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、里芋、長芋など)、果物(りんご、バナナ、桃、苺など)乳製品(牛乳、ヨーグルト、カッテージチーズなど)

(2)消化に悪い食べ物はNG

揚げ物などの油・脂を使った食べ物、甘い物、刺激の強い食べ物は避けましょう。菓子パンやカップ麺、菓子は油・脂が多く使用されていますので、消化に悪いので避けましょう。

また、外食や弁当にも油・脂が多く使用されています。できるだけ家で調理したものを食べるようにしましょう。

(3)調理を工夫して胃に優しく

例えば、同じ食材でも蒸したり、煮たりするのは良いですが焼いたり揚げたりすると消化が悪くなります。

卵もゆで卵や生卵は胃に負担がかかりませんが、目玉焼きや卵焼きになると油を使用するため、胃に負担がかかります。

調理で使用する油は植物油を使用しましょう。

(4)3度の食事はバランス良く摂る

できるだけ毎日同じ時間に3食摂ります。

食事は主食、主菜、副菜とバランスの良いメニューにするようにし、食品の数が多くなるように心がけましょう。

・主食(ごはん、パン、麺)ごはん中盛りなら4杯程度

・主菜(肉、魚、卵、大豆料理)3皿程度

・副菜(野菜・きのこ・いも・海藻類)野菜料理5皿程度

・牛乳・乳製品は牛乳ビン1本程度

・果物はみかんなら2個程度

量は腹八分目になるように調整し、食べる時には1口20~30回は噛んで、ゆっくり味わって食べましょう。

(5)食べた後すぐ横にならない

非びらん性胃食道逆流症/逆流性食道炎の症状がある人は、逆流を促す行為になるので注意してください。

(6)食生活を見直そう

症状が治まったからと、また元の食生活に戻せばすぐに症状が出てきます。この機会に食生活を改めましょう。

Doctor and surgeon reading notes

5)ゲップが止まらない場合の5つの検査方法

ゲップが止まらない場合はまず、内科や消化器内科へ行きましょう。個人病院へ行く場合は内視鏡検査が受けられる病院が良いです。

(1)内視鏡検査

内視鏡検査は検査中に鮮明な画像を見ることができるため、検査後すぐ治療を行うことができます。内視鏡には口から入れる経口内視鏡と鼻から入れる経鼻内視鏡があります。

(2)画像検査

腹部単純X線検査、造影X線検査・バリウム検査、CT検査、MRI検査、超音波検査(エコー)で胃や腹部の臓器を調べます。

(3)血液検査

貧血や炎症反応、糖尿病の有無。腎臓や肝臓の状態を調べます。

(4)尿検査

尿タンパク、糖、ウロビリノーゲン、潜血反応を調べます。

(5)便検査

血液検査で貧血があった場合に調べます。この検査で陽性になると大腸からの出血であると判断されます。

6)ゲップが止まらない場合の4疾患の治療法

(1)空気嚥下症・呑気症・噛みしめ症候群

内視鏡検査が受けられる内科または消化器内科を受診し、検査のうえ胃腸に所見があれば消化酵素薬や消泡薬、消化管機能薬で治療をします。

胃腸に所見がなければ、心療内科でカウンセリングや抗不安薬等の薬物療法を受けます。

副鼻腔炎がある人は、耳鼻咽喉科で抗生物質または抗アレルギー剤を中心とした薬物療法を受けます。重度の場合は手術が行われます。

噛み合わせが原因の場合は、歯科または矯正歯科でマウスピース(スプリント)を使用して治療します。

(2)胃酸過多症

症状が軽いうちは食事療法で改善しますので、「5)ゲップが止まらない場合の6つの食事のポイント」を参考にして実践してみてください。

また、薬剤師に相談のうえ市販薬のH2ブロッカー(ヒスタミンH2受容体対抗薬)を服用すると症状が改善されることがあります。

効果が出ない場合は、内科または消化器内科を受診しましょう。

(3)逆流性食道炎

・薬物治療

最も強力な消化性潰瘍治療薬であるPPI(プロトンポンプ阻害薬)を使用します。2週間続けて症状が改善しない場合は種類の違うPPI薬を試します。

・生活改善

薬物療法と併用して生活改善指導が行われます。

・食事療法

医師や看護師から説明がありますが「5)ゲップが止まらない場合の6つの食事のポイント」にまとめましたので、ご参照ください。

・噴門形成術

重症の場合は手術も視野に入れます。腹腔鏡で行われ、腹部に1cmの穴を5カ所開けて行います。入院期間は4~5日程度です。

(4)胃十二指腸潰瘍

強力な消化性潰瘍治療薬であるPPI(プロトンポンプ阻害薬)を服用します。ピロリ菌が原因とわかっている時には、最初の1週間で除菌を行い、その後PPIの服用を開始します。

服用後4~6週間で除菌ができているか確認し、除菌できていない場合は、別の薬で除菌を行います。

7)ゲップを予防していくための7つの生活習慣

(1)普段から姿勢を良くして前かがみにならないように気をつける

(2)重い物を持ち上げない

(3)お腹の周りをベルトや下着で締めつけない

(4)週に3日はウォーキングなどの有酸素運動をする

(5)タバコは胃の粘膜を刺激するので控える

(6)ストレスをためない

(7)意識的に噛みしめをしないように気をつける






今回のまとめ

1)ゲップが止まらない原因は胃腸の周りの筋力低下、食べ物、習慣、ストレス、病気

2)一緒に胃痛、吐き気、胸やけ、むかつきなどの症状が現われると病気を疑うべき

3)ゲップが止まらない場合の4つの病気は空気嚥下症、胃酸過多症、逆流性食道炎、胃十二指腸潰瘍

4)ゲップが止まらない場合の対処法はゆっくり食べる、ストレスをためない、噛みしめないなど

5)ゲップが止まらない場合の食事のポイントはガスの出ない食べ物や胃酸の出ない食べ物を中心に栄養のバランス良くゆっくり食べる

6)ゲップが止まらない場合の検査方法は内視鏡やX線などの画像検査が中心

7)ゲップが止まらない場合の4疾患の治療法は薬物療法と食事療法ストレス対策が中心

8)ゲップを予防していくため生活習慣はストレスをためずに運動をして、ゆったりとした服装で姿勢に気をつける